2013/7/13
Menu di Michelangelo−dolce−

ミケランジェロコース、ドルチェのご紹介です。
3種の盛合わせ、Dolce misto です。
手前から、「 ズッパ・イングレーゼ Zuppa inglese 」。
シロップと合わせた、
‘アルケルメス’という真っ赤っ赤なリキュールを
どっぷりと浸み込ませたスポンジと、
カスタードクリームを重ねたお菓子です。
日本語でいうと、イギリス人のスープ。
その名前のいわれは、
18世紀、フィレンツェに来たイギリス人が、
スポンジ生地にアルケルメスをスープ(ズッパ)のごとく、
たっぷりと浸み込ませて作ったことからだといいます。
そして、イギリス人はカスタードクリーム好きだったとか・・・。

アルケルメスは、1743年にフィレンツェの修道院の僧により、
生まれました。
が、日本では着色料の関係で手に入らなくなりました。
これは、トリノで見つけた、そのアルケルメスを作るための原料液。
これに、90度あるスピリタスと水と砂糖を合わせて、
出来上がり。

アルケルメスリキュールならではの風味と、甘〜いクリームが、
口の中に濃厚に広がり、余韻に浸ることでしょう。
次に、
真ん中が「 カスタナッチョのミルクレープ風 」。
カスタナッチョとは、栗粉と木の実、レーズン、
EVオリーヴオイルでつくるこんな焼き菓子ですが、
次回にご紹介するので、詳しくは省くとして、
クレープの生地を栗粉入りにし、
ラム酒風味のマスカルポーネチーズ入り生クリームで、
何層にもあわせたミルクレープ仕立てです。
栗粉の独特の風味が、トスカーナを懐かしく感じます。
そして、奥の「 ズコット Zuccotto」。
ルネッサンス期に、フィレンツエで生まれたお菓子。
もともとは、セミフレッド=冷たいお菓子ですが、
生クリームにナッツやチョコチップをあわせ、
スポンジで包み、ドーム型に作ります。

ズッコトとは、
昔の兵士の金属で作られていたドーム型をしたヘルメットの名前。
さらに、カトリック教の聖職者がかぶる半球形の頭巾、
ズッケット Zucchetto(トスカーナ俗語) からも由来しています。
また、そのズコット、ズッケットは、カボチャのズッカ Zucca から、
派生した言葉で、ズッカには、カボチャ頭(空っぽ頭?!)なんて、
意味もあるそうです。

ズコットは、16世紀中ごろに、ある建築家が、
メディチ家のために創作したと書いてありました。
ミケランジェロもメディチ家に大変、関わりのある人生を送っています。
メディチ家の存在は、こんなお菓子の歴史にも繋がっていました。
さて、次は、食後酒のご紹介です!

詳しくは、クッチーナのアラカルトメニューをどうぞ!

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