La cucina Ligure
2015/09/26
ジェノヴァの名物ソース、ペスト・ジェノヴェーゼ(ジェノヴァ風ペースト)。
一般的に呼ばれるバジルソースと同じように、
バジリコ(バジル)で作られるソース。
だけど、ジェノヴァ風とつくこのソースは、
リグーリア各地の恵み、風土、歴史が
詰まっている、ひと味違うソースです。
一番、大事なのがこれ、Mortaio モルタイオ。
大理石で作られた乳鉢。
決して、ミキサーは使いません。

なぜ大理石!?
それは、リグーリアの東、ラ・スペツィアのすぐ近くに、大理石で有名なトスカーナ州カッラーラって町があるから。

そこに、松の実とニンニク、塩を入れ、木の棒で叩き潰します。

リグーリアの海岸で育つ松の木の実、
西海岸インペリア県ヴェッサーリコのニンニク

そして、バジリコを少しずつ入れ、
時間をかけてすり潰します。

特に有名なのが、ジェノヴァ近くのプラとう町のバジリコ。直射日光を避けハウスで作られるバジリコは優しい緑色をした柔らかい葉が特徴。ジェノヴァ湾からの海の潮風が色と香りに深みを与えてるんだそう。
私達が使っているのは、『 香草倶楽部 』森山さんのバジリコ。
そう、三国町嵩の森山さんのハウスでは、まさにおんなじで、ハウスの中で光を調整しながら、無農薬で栽培されています。だから、こんなに優しい緑色になります。更に、東尋坊に近く、日本海からの潮風も吹いてくるという。まさにリグーリア式バジリコ。美味しいペーストが出来るのは、森山さんのお陰だったのです。
以前にも紹介したこちらもぜひどうぞ。

さて、バジリコの繊維が程よく残っているところで、
仕上げます。
リグーリア産のオリーヴオイル、
ペコリーノチーズ(塩気が強め)、
または、
パルミジャーノ(塩気が優しい)を
合わせて、
パスタを絡めて出来上がり。

西リヴィエラのインペリアで作られるオリーヴオイルは、イタリアの中でも上質で有名。
そしてチーズは、古くから商業港として栄えたジェノヴァ港に運ばれてきたサルデーニャ島のペコリーノチーズ、さらに、陸伝いにエミリア・ロマーニャから届けられたパルミジャーノチーズが、このソースに欠かせない存在となっていったのです。

イタリア郷土料理の基本
“郷土料理はその土地の食材から作られる。”
まさにその言葉通り、
リグーリアの産物です。
皆様のご来店、心よりお待ちしております!
クッチーナのアラカルトメニューはこちら!

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