Abruzzo & molise -27-
2017/04/21
‐ラクイラ その3‐。
『 旧市街地散策 ① 』
前回はこちら。
“鷲”という意味を持つ、
ラクイラが誕生したのは13世紀。
町の生みの親、皇帝フェデリコ2世の家紋が、
町のシンボルマークになりました。
14世紀には、イタリア南部で
ナポリに次いで第2の都市になり、
この時代からすでに、サフランや羊毛、
絹、革などの商業で栄えていた、
というラクイラです。
さて、最初は、
町の中心からはかなり西。
この町のもう一つのシンボル、
“99”にまつわる場所へ。
Fontana delle 99 cannelle
「 99の噴水 」です。
この町ができた時、
99の村とその同じ数の連合軍が
作られたそうです。
そして、フェデリコ2世は、
その99の村ごとに、
それぞれの守護聖人を祀った教会や、
広場、噴水を造ることを命じたとか。
それも、度重なる地震で、
多くの教会と広場が無くなって
しまいましたが、
この99の噴水だけが残り、
その歴史を物語る観光名所の一つと
なっています。
その噴水というのは、
動物の顔した蛇口が99個並んでいる、
コの字型の給水場。
白とピンクの石壁で囲まれた噴水は、
どこから水が引かれたかは不明らしいですが、
昔は市民の貴重な水の供給場だったそうです。
ガイドブックにも書かれていますが、
実際にはこの蛇口は99もありません。
町の中心から少し離れているので、
行き帰りは、坂の往復。
ちょっと大変ですが、
町の様子がうかがえるので、
ぜひ、歩いて訪れることを
お勧めします!
アッローラ(さて)、お次は、
町の北東へ。
町のメイン通り、
コルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレを
抜けたら右。
大きなカステッロ公園の
奥にある、
Forte Spagnolo
スペイン城砦です。
深い堀に囲まれた、
16世紀に建てられた四角いお城。
この時は、工事中で無理だったけど、
橋を渡って、城門を入れば、中は、
素晴らしい作品が収められている、
国立アブルッツォ博物館です。
そして、グラン・サッソの素晴らしい眺めを
見ることができるのだとか。
ここカステッロ広場は、
地元の人にとっても憩いの場。
城塞の周りでは、
犬の散歩やジョギングしている人がたくさん。
そして、公園の中の、この建物。
地震から3年後に、
イタリア北東トレント州から寄付されたという、
しかも、レンツォ・ピアーノさんが設計したという、
市民ホールがありました。
建物のカラフルな色は、
全て楽器に使われる木材。
ホールそのものが楽器の役割を果たし、
素晴らしいサウンドボードとなっているということで、
この日も含め、金土日で、
いろんなイベントが行われていました。
そして夜は、屋外ライブ。
音楽に合わせながら、
人形を被った人が踊り続け、
花火も吹き出し、
大盛り上がりの町の人達でした。
私達が滞在していたのはちょうど週末。
夜はあっちこちでイベントが模様されていて、
家族が一緒に楽しんでる風景ばかり。
みんなパワーがあって、
町が活気ついていました!
では次回も、
旧市街地の観光案内が続きます。
お楽しみに!
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