La cucina Piemontese
2018/01/31
TAPLON タプロン「 ロバ肉の煮込み 」。
Tapulone タプローネとも呼ばれ、
“タプレ”=細切りにした、という意味の
ピエモンテ方言からつけられた名前で、

ノヴァーラ県に伝わる料理です。

日本ではかなり珍しいロバ肉ですが、
臭みもなくあっさり。
そして、仔牛にも似た肉質。
小さめにカットした肉を、
香辛料をきかせ、
この地方の赤ワイン、
ヴェルザ(縮緬キャベツ)

と共にことこと煮込みます。

ピエモンテ州料理として、
古いレシピ本でも見ることができます。
当時と今、変わりのない内容。

そして書かれていたのは、
1000年前に生まれた料理ということ。

それは、
ノヴァーラの北、
マッジョーレ湖の西の小さな湖、

オルタ湖。

さらには、湖の中の小さな島、
イゾラ・ディ・サン・ジューリオ。
ここにある教会に、
1000年前から、
巡礼に訪れるたくさんの信者たちが
いたようです。
その信者たち、巡礼からの帰りのこと、
食料がつき、お腹を空かせ、
引き連れていたロバを食べたという。
それは、
人や荷物運びをするロバで、
食用ではなくとても固い肉でした。
そこで、細かく切り刻む=`タプレ’をし、
調理をしたのだというのです。


それが、ボルゴマネーロという町あたりでのことでした。

ピエモンテへ旅している料理人なら、
誰もが知っている言い伝えです。
ポーヴェラ=貧乏料理として伝えられていますが、
横には、‛ポレンタ’
=トウモロコシ粉をとろ〜っと煮込んだものが、
添えられていて、
珍しいロバ肉が味わえる。
私達にとっては、贅沢な一皿です。
ぜひ、いかがですか?!


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