Calabria -05-
2018/11/11
『 スピーリンガ 』
‐本物のンドゥイヤに出会う‐
研修1日目。
前回、ご紹介した、
オレンジ農家アグリツーリズモから、
50分の道のり。
朝9時。
ホテルから、トロペア岬を遠くに眺める
ティレニア海沿いに出た後、
ピッツォ市内辺りから山の道へ。
約1500人程の小さな村。
ここは、カラブリアのシンボルとも
なっている、『 ンドゥイヤ 』の発祥の地。
今でこそ、あちこちで作られていますが、
数十年前までは、このあたりでしか、
作られてなかったそうです。
エリさんがその中で、
お薦めの作り手を
紹介してくれました。
LIVASI
10時半では、
すでにこの日の仕込みも終わった後。
後片付け中の作業場をみた後、
熟成方法を教わりました。
まずは、一つめの部屋‘燻製室’へ。
その前に、、、。
私達がここを訪れるまで、
思っていた『 ンドゥイヤ 』の造り方とは、
こうでした。
ここでは、
そこには書かれていない、
“燻製”というものが登場します。
-スピーリンガの特徴、その①-
“燻製”。
ここは、
腸詰され紐に縛られ成形された
ンドゥイヤやサラミ等が
並べられた部屋。
その隣の窓のある部屋。
ここでは、
樫やオリーヴの木を使って、
煙が焚かれています。
これが燻製作業。
窓を開閉しながら、
一日8時間ずつ、3〜5日間、
燻製がかけられるそう。
この窓が重要なんだと。
ここスピーリンガは、標高650m。
少し離れた海からの涼風が、
吹き上げてき、
中の煙を循環させるそうで、
その風の量・向きを利用して、
火の場所、肉の置き場所を変えながら、
部屋に満遍なくスモークをかける、
というのです。
続いて、熟成庫へ。
ここは、室温12℃の
寒い部屋。
燻製をかけた製品を、
今度は、
湿度65〜70%の中で、
熟成させます。
ンドゥイヤの
小さいものなら3カ月、
大きなものなら6カ月。
長いもので3年も!
他にも、リヴァシィでは、
サルシッチャ、グアンチャーレ、
カポコッロ、パンチェッタなど、
いろんな商品が作られています。
さて、次は、
-スピーリンガの特徴、その②-
“ペペローニ”。
この『 ンドゥイヤ 』、
今までは、このように、
‘ペペロンチーノ=赤唐辛子’だと思ってました。
実は、スピーリンガ村で使うのは、
ペペローニ=パプリカだということ。
機械の中。
脂身の多い豚肉のミンチに、
* 昔は内臓だけだったそうです。
粒々が見えています。
これは、ペペローニの種。
使われるのは、
スピーリンガの東に位置する、
モンテ・ポーロ産のペペローニ。
甘口と辛口のペペローニを使い分け、
種ごとミンチにして腸詰めされているのです。
「 スピーリンガのンドゥイヤ 」
材料は、
豚肉、ペペローニ、塩のみ。
一切、添加物は使われていません。
腸は腸でも、盲腸で包まれた、
真っ赤で柔らかいンドゥイヤ。
この裏庭には、ブドウやカキの木などもあり、
にわとり、うさぎと、
家畜もされています。
そこで、
-スピーリンガの特徴、その③-
“豚の成育”。
豚も自分達で育てています。
大事に育てられた、
自家製‘黒豚’。
ここから安心した素材作りが
始まっています。
一日一頭のペースで、
一年を通じて製品作り。
今のように設備がない時代は、
春に生まれた豚が成長した、
12月から1月に行われていたそうです。
さて、最後に、
別の部屋で、
試食&お買い物タイム。
5年前に始めたこのリヴァシィは、
兄弟で経営されています。
この日、対応をしてくれたのは、
弟さん。
古くは、家ごとに、
代々、受け継がれていた
ンドゥイヤだったそうです。
それを、こうやって、
若い世代が、伝統を引き継ごうと、
頑張っているのだとか。
いろんなところからオファーがきても、
品質を落とさないために、
決して手を広げず、
地道に、村の活性化の為、
ンドゥイヤ作りに励んでいるそうです。
こんなカラブリア精神を
あちこちでたくさん感じる旅でした!!!
辛さと美味しさが絶妙の、
スピーリンガのンドゥイヤは、
クリスマスディナーで、
ご紹介いたします。
ぜひ、お楽しみに!!!
次回も見てください!
も宜しく。
クッチーナのアラカルトメニューはこちらへどうぞ!
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