Calabria -36-
2019/11/21
『 ロッサーノ 』
‐ 美味しいリクィリツィアを求めて ‐

コセンツァ県イオニア海沿い、
ロッサーノ。
正式には、去年、
隣のコリリアーノ・カラブロと合併し、
‘コリリアーノ・ロッサーノ’と
呼ばれる。

*カラブリアについてはこちら
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*旅の行程についてはこちら

濃厚な2日間を過ごした、
チヴィタから1時間ちょっと。

チヴィタを離れ、
振り替えれば、
標識の左右に見えるのがチヴィタの街と、
真ん中にラガネッロ渓谷の姿。

前回は、こちら

イオニア海を左に眺め、
右に広がるのは、
延々と続く野菜や果物の畑。
特に柑橘系のフルーツが多く、
南の特産ベルガモットに対して、
カラブリア北部の伝統菓子に
欠かせない、
‘チェードロ=シトロン’が
多く作られています。

州の10%も満たないと
いわれる平野部。
ポッリーノの山の麓から、
ほぼロッサーノの辺りまで、
‘シバリ平野’が広がっています。

rossano。

人口37000人。
久しぶりに、
ちょっと大きな町。

さて、ここでの目的は、
『 AMARELLI 』本社の訪問。

ここでは、
こんな可愛〜い缶々に入った、
黒い飴が作られています。
“リクィリツィア=リコリス(甘草)”の
あの苦〜い飴作りの老舗、
アマレッリ社です。

まずは、リクィリツィアについて。
以前アップした、
こちらをどうぞ。

創業1731年。
この建物は、
アマレッリ家の本宅の横に、
最近リニューアルオープンしたばかりの
ショップ。
ここでまず、受付をして、
工房を見学します。
工房の敷地内に入ると、
リクィリツィアの根の山。
山ごとに、
採取した土地・人・日が
記載されています。
(数日前に採取されたものばかり。)

ここで、ごみを取り除き、
機械で細かく裁断され、
工房内へ。

運ばれたリクィリツィアの根は、
ここで加工され、
飴となります。

工房中は写真撮影禁止。
中では、
粉末にされたリクィリツィアを煮詰め、
抽出され、エキスが作られています。
煙突から出る熱い蒸気。
周り一体、
リクィリツィアの甘い香りが
漂います。

見学の最後に、
作りたてのあっつあつの
柔らか〜い飴をもらいました。
外に出たころには、
かっちかちですが、
化学的添加物が一切入ってない、
美味しいリクィリツィアが
味わえます。

スーパーなどで売られている、
このトグロを巻いた飴とは、
雲泥の差の美味しさ。
苦いだけじゃない旨さがあります。
苦手な人もきっと
好きになることでしょう。

次は、博物館の見学。
元は、
アマレッリ家が住んでいたという、
古い建物の中へ。
全ての見学にガイド付き。
飴を加工する技術や、

古い道具を見学しながら、

歴史を知ることができます。

リクィリツィア・ミュージアム。
歴代のデザインが並び、
興味深いコーナーも。

また、工房の周りには、
実際に使われていた、
古〜い古〜い機械も展示されてて凄い。

かつては50軒以上もあった、
リクィリツィア工房。
ロッサーノの町の家内工業として、
栄えていたようです。
それは、この辺りが、
世界最高と言われる、
質の高い‘リクィリツィア’を
生む土地だから。
今では、ここアマレッリ家の工場、
ひとつだけ。
イタリア中の子供から大人まで
愛されているリクィリツィアの飴を
作り続けているということです。
最後にお買い物。何種類もある缶のデザイン。
その中には、
それぞれに異なった味の
リクィリツィア・キャンディーが
入っています。
ダイレクトに苦いそのままの味から、
砂糖入りの甘いもの、
ミント風味、
チョコ風味などなどなど。
リクィリツィアの味から選ぶもよし、
ジャケ買いならぬ、
缶買いするのも楽しいです。

他にも、グミ風のリクィリツィア飴や(上)、
リクィリツィア風味のチョコレート(右下)
など、お土産にも最適な、
多数の商品を見ることができます。
さらには、
リクィリツィアのパウダー(左下)も。
ほんのちょっとのこの粉で、
ジェラートなど作れます。

ホントにこのパウダーで作った
セミフレッドが美味しいんです。
香りや甘さ・苦味があって。
それに、漢方だから、
体によさそうと思いながら…。
粉末なので好きな濃さにも調整できますが、
ほんとにほんのちょっと入れるだけ。
入れすぎた時の苦さは半端ないです。

『 アマレッリのリクィリツィア 』
イタリア行ったら、
絶対、どこかで出会えます。
それくらい愛されてるアマレッリ社。
でも、ここ本店なら、
リクィリツィアのリキュールまで
買えちゃいますから、
ぜひ、足を運んでみてください!!!
次回は最後の町へ。
ぜひ見てください‼‼‼

も宜しく。
クッチーナのアラカルトメニューはこちらへどうぞ!

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