2012/07/29
Il viaggio di Sardegna ’11 -33-
2011年サルデーニャ州の旅話、
今日は、5日目の9月7日水曜日です。
前回のお話は、こちら。
今日は、オリスターノから西に7キロ、湖沼の町、
Cabras カブラス、に向かいます。
そこは、サルデーニャの特産品として最も有名な、
あの、ボッタルガ ( ボラのカラスミ ) の、産地です。
今日は、午前10時に工房見学のアポを取ってもらっています。
車で15分。それは、小さな町の大通りに面した、お店。
ボッタルガ製造の、「 Pino Spanu ピノ・スパヌ 」さんです。
(サルデーニャはオリスターノ在住の)藤田さん、
急遽、来れないということで、私たち3人での訪問となりました。
大丈夫だろうか? なんて、心配の矢先に、
なんとご主人は忘れてて、漁からまだ戻ってない。。。
「 30分後に戻ってきて! 」と、奥様に言われ、
町を散策することになりました。
綺麗な街並みを歩いていると、向こうに、
オリスターノと同じ色と形をした、鐘楼が見えてきました。
教会の辺りをうろちょろしていると、
このお巡りさんに声をかけられ、
観光案内書のような建物の中へ付いていくと、
あれやこれやと資料をくれ、
「 すぐそこの沼にフラミンゴがいるから、見てこい! 」
と教えられました。
そして、その建物の前には、たっくさんのおじいちゃん。
男ばっかり?! 恥かしそうにこっちを見ているので、
「 Ciao! 」と声をかけると、みんな一斉に「 Ciao! 」と、
返してくれます。のどかな町です。
すぐに、大きなカブラス沼にでました。
1羽、中央にフラミンゴがたってます。
なんて、いい感じで散策して10時半に戻ると、待っててくれたご主人。
早速、ボッタルガの作り方を勉強させていただきました。
まずは、木箱の中の腹を上にしたボラを、
写真用にと飾ってくれました。
お腹のなかを裂き、卵巣を取りだします。
ご主人の大きな手に負けないくらいの卵巣です。
魚の白い一部が付いてるので、なんで?と聞いてみたら、
これは、ウンギア (爪) と言われるものらしく、
卵巣を傷つけずに取り出すことができ、
これをつけたままボッタルガを作るのが、伝統的な手法で、
カブラス産の証しだそうです。
そして、
たっぷりの塩をまぶして、1時間置き、
塩を洗い落した後、重しをして水分を抜きます。
その後は、乾燥機で乾かします。
状態を見ながら、場所を変えて、大体、8日〜10日で出来上がり。
そして、真空パック。
簡単そうに思える説明ですが、
その日の、魚の大きさや状態に合わせ、
塩漬けにしろ、乾燥にしろ、時間の加減がとっても大切とのこと。
店の裏の、とても清潔な小さな作業場です。
恰幅のいい、とても穏やかで親切なご主人。
「 色は明るいのから濃いのとあって、熟成度が違うのよ。」と、
更に、細かく説明してくださった、綺麗な奥様。
8月〜9月の上旬くらいまでが、ボラの漁で忙しい時期だそうです。
そんな中、貴重な見学させていただきました。
ありがとうございました!
パーネ・カラザウもそうですが、
今は工場で大量生産されることが多く、
ここのように、手作業で作っている工房は、
あまりないとのことでした。
ぜひ、作り続けていって欲しいです。
そして、最後に、店の前で、
昔、ボラ漁に使われていた舟、
Fassoi ファッソイ、と共に。
湖に生えている植物で作られてたそうです。
ミニチュア版、お店に飾ってあります。
ぜひ、次もお楽しみに!
クッチーナのアラカルトメニューもどうぞ!
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