Mandorla
2017/07/17
今日は、
‘シチリア西部料理’でよく登場する、
アーモンドについてのお話。
イタリア語で、
Mandorla マンドルラ。
シチリアでは、
食材屋や屋台で、こんな風に、箱に入って量り売りで売られています。
日本では、アーモンドというと、
アメリカ(カリフォルニア)産をよく目にしますが、
シチリアでもおんなじ。
やっぱり機械で大量生産されてて安いんです。
でも、シチリア産は、
栽培方法自体が違いますが、
手摘みで収獲され、少ない収穫で、
質のいいアーモンドが作られています。
だから、
世界でも“最高品質”と言われています。
シチリアの人達にとっても、
‘貴重で高価なもの’だと聞きます。
特に、シチリアの東部の‘アーヴォラ’
という町のアーモンドが
有名なのですが、

(今年5月の旅、シラクーサの市場にて。
シラクーサに近いアーヴォラ産。
手前が皮つき、奥が皮なし。)

私達が2年前に訪れた、
アグリジェントもすごいんです。
高台の旧市街地から眼下に広がり、

海が見えるのどかな大地に、

コンコルディア神殿や、

ヘラクレス神殿、

オリュンピアのゼウス神殿、

など、ギリシャ時代の遺跡が残る、
まさに「 神殿の谷 」と言われる、
アグリジェント。

この辺りに一面に、
たくさんのアーモンドの木々を
見ることができるのです。
私達が訪れたのは6月上旬、ちょうど、実がなりだした時期。

青々した実。初めてみました。

それが、6月〜8月の収穫時期になると、さやの中に、
核になるものができてきます。
これを乾燥させ、
さらに、その中を取りだして、
ローストしたのが、
あの私達が知っているアーモンド。
初夏の青々した葉の間に、
一杯の実がなっていました。
これが実は、
花が咲き乱れる2月ごろが、
一段と綺麗なのだそう。
それは、桜の花に似た、
ピンク色の花が咲き誇るのだそう。
町ではお祭りも開かれ、
賑やかな季節。
ぜひ、こんな季節に訪れてみたいものです。
さて、先日のパスタ以外にも、
これからも、
いくつかのアーモンド料理を
ご紹介しますが、
その前に、アーモンドといえば。。。
シチリアには、とにかく
このアーモンドをそのままはもちろん、
アーモンドをペーストにしたり、粉にして、
生まれた数多くのお菓子があります。
特に、これ、
フルッティ・ディ・マルトラーナと呼ばれる、
シチリアのフルーツの形をしたマジパン。
(詳しくは、こちら。)

そして、
アブルッツォ州はスルモーナの、
伝統菓子“コンフェッティ”、
ちゃんとアーヴォラ産を使用。
(詳しくはこちら。)

パレルモから電車で、
ギリシャ神殿を見に来て、
アーモンドに触れることができた旅でした。


クッチーナのアラカルトメニューもどうぞ!

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